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親水の意味は? 日本初の親水公園をつくった江戸川区

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親水の意味は? 日本初の親水公園をつくった江戸川区

今では全国各地にある親水公園ですが、日本ではじめて親水公園をつくったのは江戸川区です。日本初の親水公園は「古川親水公園」。 今から半世紀以上も前の 1968年(昭和43)の出来事です。完成以降、江戸川区には全国の自治体から視察が相次ぎました。江戸川区は、親水公園の全国的な広がりや「親水」という言葉の普及に大きな役割を果たしてきました。

画像 日本初の親水公園である古川親水公園
日本初の親水公園である古川親水公園

いまでは日常的に使われる「親水」という言葉ですが、もともとはどのような意味をもつ言葉なのでしょうか。また、いつ頃から使われるようになったのでしょうか。

今回は、この「親水」という言葉の意味とルーツについて、学術書から引用します。

「親水」は1971年に提示された新たな概念

親水という言葉はもともと造語であり、1960年代の後半、都市河川が水害や水質汚濁に悩まされていた時代、東京都の河川計画の技術者の自主的な研究活動が支えとなり山本らが使った用語である。河川のもつ治水、利水の各機能と同様に重視されるべき機能として「親水」機能という言葉で表現し、1969~70年土木学会年次学術講演会で発表された(山本・石井、1971)。

日本建築学会編(2002)『親水工学試論』土屋十圀「親水性の概念と歴史的変遷」,p1,信山社サイテック.

山本弥四郎,石井弓夫(1971)「都市河川の機能について」土木学会年次講演会概要集,pp.441-444.

河川に新たな「親水」機能が提案

画像 河川の機能
河川の機能

日本建築学会編(2002)『親水工学試論』土屋十圀「親水性の概念と歴史的変遷」,p.2,信山社サイテック.

従来の治水、利水の機能は物理的な機能に重点を置いたものとして「流水機能」と位置付けられている。これに対して、景観、エコロジー、レクリエーション、気候調節、心理的存在などを包含する新しい概念として「親水機能」を対置した。また、川が人間とのかかわり合いのもとに自然的、社会的に存在するだけでなく、人間の心理的、精神的な関係までに象徴化し、捉えることの重要性が強調された。

日本建築学会編(2002)『親水工学試論』土屋十圀「親水性の概念と歴史的変遷」,p.1信山社サイテック

つまり、1971年に河川の機能のひとつとして、景観、エコロジー、レクリエーション、気候調節、心理的存在などを包含する新しい概念として提示されたのが「親水」機能だったのです。

画像 古川親水公園の秋の風景
古川親水公園の秋の風景

江戸川区が「親水概念」を河川の再生に応用

江戸川区は急速な都市化のなかで汚れてしまった川を、魚がすめる清流に戻し、地域の憩いの場にしよう考え、「江戸川区内河川整備計画(親水計画)」を策定しました。1971年(昭和46)のことです。この年は、前述した学会誌の発行と同じです。江戸川区はアカデミックの領域での新たな概念である「親水」機能をいち早く地域の河川の再生に応用したのです。昔から水とともに生活をしてきた江戸川区らしい取り組みだといえます。

>>>「江戸川区 水との闘いの歴史(明治~昭和時代)」を見る

画像 古川親水公園の春の風景
古川親水公園の春の風景

江戸川区の親水公園と親水緑道

現在、江戸川区内の親水公園は5路線、親水緑道は18路線です。親水公園は、清浄な流れ、緑化、散歩道、ベンチ、噴水などが整備され地域のレクリエーションの場です。他方、親水緑道はレクリエーションの場とするほど幅がない小さな河川の緑道です。

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  • 小松川境川親水公園
  • 一之江境川親水公園
  • 古川親水公園
  • 新左近川親水公園
  • 新長島川親水公園
  • 下小岩親水緑道
  • 親水さくらかいどう
  • 葛西親水四季の道
  • 西小岩親水緑道
  • 鹿本親水緑道
  • 上小岩親水緑道
  • 興農親水緑道
  • 流堀親水はなのみち
  • 仲井堀親水緑道
  • 篠田堀親水緑道
  • 鎌田川親水緑道
  • 鹿骨親水緑道
  • 左近川親水緑道
  • 本郷用水親水緑道
  • 椿親水緑道
  • 東井堀親水緑道(江戸川区登録史跡 東井堀跡)
  • 宿川親水緑道

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