江戸川区の歴史・名所

縁起物の熊手 酉の市発祥 花畑大鷲神社 小岩大鷲神社【江戸川歴史散策】

酉の市に行ってきました。

この時期になると、「お酉さま」の告知がいろいろのところで目に付くようになりますね。今年の酉の市は、11月8日(金)、11月20日(水)の二の酉です。そこで、酉の市発祥花畑大鷲神社(足立区)に縁起物の熊手を買いに行ってきました。

画像 賑わる境内
酉の市で賑わる境内

日が落ちて提灯に灯が灯る時間帯のほうが、賑わいも一層増して酉の市らしいかもしれません。ただ、渋滞や駐車場などを考慮して今回は明るい時間帯に行ってきました。

そもそも酉の市とは?

社伝によると、応永年間(1394-1428年)より日本武尊の命日とされる11月の酉の日に報恩感謝の祭が行われるようになりました。次第に門前市が開かれるようになり、綾瀬川沿いの神社には水運を利用して、江戸から多くの人が集い、市は多いに賑い、農工具などが売られ「とりのまち」と称されるようになりました。これが「酉の市」の起源とされています。

この花畑大鷲神社は、後三年の役の際に八幡太郎(源義家)の援軍として源義光が先勝祈願をし、凱旋の際には兜を奉納したと伝えられている。こうしたことから、源氏ゆかりの神社として源氏や武家から崇敬を集めた神社です。

花畑大鷲神社
画像 賑わう酉の市
賑わう酉の市

足立区教育委員会の案内板

大鷲神社の創建は古く、平安時代、新羅三郎義光が奥州の役に赴く途中、社前に戦勝を祈願したと伝えられるゆかりの社である。

当社は応徳(1084)の頃から毎年11月の酉の日に例祭が行われ大変なにぎわいを呈し、世にこれを「酉のまち」といわれた。また江戸中期にはじまり、酉の日(現在は7月の第3日曜日)の祭事として奉納されている「獅子舞」は歴史と伝統を持つ古式ゆかしいものである。

現在の本殿は嘉永7年(1854)に上棟、明治8年竣工、総欅方三間四方唐破風造りである。正面左右に浮彫りされている「昇り龍」「降り龍」は建築彫刻の名作である。また拝殿は棟札の記録からみると寛永元年の創建である。境内には、江戸時代に農家の若者衆が力くらべに使った「力石」が保存されていて農民生活の一面を物語っている。

「獅子舞」は区の指定文化財に、「本殿」「力石」は登録文化財になっている。

足立区教育委員会

農具としての熊手がなぜ縁起物? 商売繁盛を願う熊手の意味

門前市で農具として売られていた熊手が、なぜ商売繁盛の縁起物となったのでしょうか?

熊手には

  • 「福をかき集める」( 落ち葉を集める様子 )
  • 「福を掴んで離さない」( 鷲が獲物を掴んでいる様子)

という意味があるそうです。江戸時代には、おかめ、鯛、大判小判、七福神、亀などが飾り付けられるようになりました。

縁起物ということで、”はじめは小さく、年々大きく”が基本的な購入方法。商売がうまくいけば、翌年はより大きなものを購入するということ。ただ、二年続けて同じ大きさでもOKだそうです。

画像 縁起物の熊手
縁起物の熊手

昼間から賑わう花畑大鷲神社

画像 花畑大鷲神社の入口
花畑大鷲神社の入口
画像 露天商
準備に忙しそうでした

江戸川区から大鷲神社への道順

江戸川区からは、環七通りを北に向かい綾瀬警察署を右折し、綾瀬川沿いを草加の境まで進むと、「大鷲神社入口」の看板があります。そこを左折するとすぐに、たくさんの提灯で飾られた神社入口の鳥居が見えます。参道は長く緑が深く、池も滝もあります。三鳥居までは50メートルほどあります。

画像 花畑大鷲神社の参道
花畑大鷲神社の長い参道

鳥居をくぐると想像して以上に(?)立派な社殿が現れます。

11月8日(金)、花畑大鷲神社一の酉の市。露天商が参道いっぱいに元気な呼び込みをしています。あちこちの熊手商からは「商売繁盛・よー・パンぱんぱん」と威勢のいい掛け声の手締めが響いてきます。わくわくしました。

境内をグルっと見て回り熊手はお財布と相談して少々かわいいサイズを購入してきましたが、願い事はビッグサイズにしてきました。

画像 手締めの様子
手締めの様子
画像 花畑大鷲神社の本殿
花畑大鷲神社の本殿

酉の市 江戸川区の大鷲神社【小岩】

江戸川区内で酉の市を催している小岩の大鷲神社(江戸川区東小岩5-11)に行ってみました。インターネットで「江戸川区の酉の市」を検索すると、江戸川区公式サイトが表示されました。そこには江戸川区写真連盟提供の賑やかな酉の市の様子が載っていました。

小岩大鷲神社へは、江戸川区役所から旧千葉街道を市川方面に向かい、小岩郵便局、柴又街道を超えるとすぐ左手に参道の入り口があります。千葉街道沿いではありますが、参道の間口が狭く見過ごしてしまいそうです

画像 少々狭い参道の間口
少々狭い参道の間口

参道を20メートルほど進むと、鳥居の扁額には、大鷲神社・稲荷神社と二つの社名があます。境内はそれほど広くありません。社殿は小さいながらとても重厚なたたずまいです。夜になると入口の酉の市の提灯、熊手商の掛け声で大いに賑わうことでしょう。

画像 小岩の大鷲神社の本殿
小岩の大鷲神社の本殿

画像 小岩の大鷲神社の熊手
小岩の大鷲神社の熊手

今回は、二つの神社の昼間の酉の市でしたので、夜の二の酉(11月20日)にも行ってみたいと思っています。

最後に、「関東三大酉の市」と呼ばれている都内で有名な酉の市を紹介。

-江戸川区の歴史・名所