小岩菖蒲園 ハナショウブ図鑑【江戸系】
ハナショウブの元となったのは「野花菖蒲(ノハナショウブ)」。これは日本に古来からある花で、湿地や水辺などで普通に咲いていたものでした。この野花菖蒲（ノハナショウブ）の品種改良は室町時代の後期から江戸初期にかけてはじまったといわれています。
このノハナショウブの品種改良の系統を大別すると、江戸系、伊勢系、肥後系、長井系の4系統に分類されます。このうち、長井系が最も古く、江戸系と伊勢系は江戸中期に改良されました。その後、肥後系が主流になりました。明治時代以降に外国に輸出され、現在ではそれらが海外で新たに品種改良され逆輸入されています。
ここでは、小岩菖蒲園で見ることができる【江戸系】のハナショウブ38種類を紹介します。
花の色は、白、桃、紫、青、黄など多数あり、色の絞りや覆輪（ふくりん）などとの組み合わせを含めると5,000種類あるといわれています。
※絞りとは、織物の絞り模様に似ていること
※覆輪（ふくりん）とは、 花びらや葉の、外縁部分が地と違う色で縁どられていること。
小岩菖蒲園
小岩菖蒲園は、京成線「江戸川駅」より徒歩5分。広大な江戸川河川敷にある解放感ある菖蒲園です。花菖蒲の数は約50,000本。江戸川をはさむ対岸の市川市には高層ビルが見えますが、江戸川区側には隣接する高層の建物がないため、撮影ポイントは多いと思います。
見頃にあわせて開催される「小岩菖蒲園まつり」では、期間中の土曜日・日曜日に模擬店や草花の即売などが行われます。
※開園時間はなし（河川敷のためいつでも見学可能）
※河川敷駐車場車へのゲートの閉門時間
【ゲート開放時間】
- 4月～9月 8時30分～18時
- 10月～3月 8時30分～17時
小岩菖蒲園で見られる【江戸系】
縞菖蒲（江戸）
江戸紫（江戸）
初烏（江戸）
栄紫（江戸）
古稀の色（江戸）
舞仙女（江戸）
覆輪（花びら外縁部分）が白っぽくなっています。
五色の珠（江戸）
覆輪（花びら外縁部分）が白く、色の絞りが見られます。
花笠（江戸）
酔美人（江戸）
浦安の舞（江戸）
和田津海（江戸）
立田川（江戸）
覆輪（花びら外縁部分）が紫です。
揚羽（江戸）
覆輪（花びら外縁部分）が紫。
天女の冠（江戸）
「冠」の名のとおり、たくさんの花びらが見られます。
七福神（江戸）
紫に白い筋が入ります。
東鹿の子（江戸）
色の絞りが独特です。
珠鉾（江戸）
色の絞りや花びらの形が独特です。
梅雨空晴（江戸）
乙女鏡（江戸）
覆輪（花びら外縁部分）が白で、かなり薄い紫色の花びらです。
無双（江戸）
万里の響き（江戸）
白い花びらに紫の筋が入っています。
鳳凰冠（江戸古花）
長生殿（江戸）
覆輪（花びら外縁部分）が紫で、花びらの形が独特です。
筑羽根（江戸）
紅公子（江戸）
千歳（江戸）
鎌田錦（江戸）
蛇の目傘（江戸）
玉法蓮（江戸）
「玉」の名のとおり、まるく玉のように咲いています（玉咲）。 覆輪（花びら外縁部分）が紫で、色の絞りが見られます。
夏姿（江戸）
白い花に薄い紫の筋が入っています。
小町娘（江戸）
内側の花びらは紫。外側の花びらは白。
清雅（江戸）
花物語（江戸）
霧ヶ島（江戸）
笑布袋（江戸）
初霜（江戸古花）
五三の雪（江戸）
沖津白波（江戸）
