小岩菖蒲園 ハナショウブ図鑑【肥後系】
ハナショウブの元となったのは「野花菖蒲(ノハナショウブ)」。これは日本に古来からある花で、湿地や水辺などで普通に咲いていたものでした。この野花菖蒲(ノハナショウブ)の品種改良は室町時代の後期から江戸初期にかけてはじまったといわれています。
このノハナショウブの品種改良の系統を大別すると、江戸系、伊勢系、肥後系、長井系の4系統に分類されます。このうち、長井系が最も古く、江戸系と伊勢系は江戸中期に改良されました。東北地方のノハナショウブの色変わり種が江戸時代に伝わり、栽培品種化したものとされています。その後、肥後系が主流になりました。明治時代以降に外国に輸出され、現在ではそれらが海外で新たに品種改良され逆輸入されています。
ここでは、小岩菖蒲園で見ることができる【肥後系】のハナショウブを紹介します。
花の色は、白、桃、紫、青、黄など多数あり、色の絞りや覆輪(ふくりん)などとの組み合わせを含めると5,000種類あるといわれています。
※絞りとは、織物の絞り模様に似ていること
※覆輪(ふくりん)とは、 花びらや葉の、外縁部分が地と違う色で縁どられていること。
小岩菖蒲園
小岩菖蒲園は、京成線「江戸川駅」より徒歩5分。広大な江戸川河川敷にある解放感ある菖蒲園です。花菖蒲の数は約50,000本。江戸川をはさむ対岸の市川市には高層ビルが見えますが、江戸川区側には隣接する高層の建物がないため、撮影ポイントは多いと思います。
見頃にあわせて開催される「小岩菖蒲園まつり」では、期間中の土曜日・日曜日に模擬店や草花の即売などが行われます。
※開園時間はなし(河川敷のためいつでも見学可能)
※河川敷駐車場車へのゲートの閉門時間
【ゲート開放時間】
- 4月~9月 8時30分~18時
- 10月~3月 8時30分~17時
小岩菖蒲園で見られる【肥後系】
千早の昔(肥後)
新夜の虹(肥後)
紫鳳殿(肥後)
山路錦(肥後)
藍草紙(肥後)
淡路島(肥後)
葦の浮舟(肥後)
蛍舟(肥後)
外花被は白地に青いぼかしが入っています。
紅椿(肥後)
外花被は淡い色からから深い色合いへのグラデーションです。中心部の黄色と、流れる様な白い筋が特徴です。